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佐伯女史が言ったように
この狂気の宴に
一度も姿を現さなかった
琉惺がなぜ専務の派閥に
いるのか…。
その答えもここに
あるような気がして。
覚悟を決めて私は
手帳を開く。
『宴の後、潰れていた俺を
拾ってくれたのは
バイトの八神琉惺君だった』
その下に書かれた文字を
ゆっくりと目で追った。
一文字、一文字…。
秋人が見つめていた
八神琉惺という男の
歩んで来た道を辿るように──。
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