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「待てぇ!そこの!ここで会ったが百件目!!僕の妻達仲間達を葬った風船!!お前を許さないぞ!!」
一羽の若いカワウは、黄色い頬袋を全開にはらませて、目を爛々とギラつかせ、黒い翼を気流に乗せて勢いよくフワフワと飛んでいく白い風船を追いかけていた。
顔をしかめ、
嘴を開き、
憎き白い風船一点を睨みつけ、
湖を抜け、
林を抜け、
街を超え、
高圧線を潜り抜け、
「許せねえ!許せねえ!許せねえ!許せねえ!」
林を抜け、
街を超え、
川を超え、
「許せねえ!許せねえ!許せねえ!許せねえ!」
顔をしかめ、
嘴を開き、
憎き白い風船一点を睨みつけ、
一羽の若いカワウは、黄色い頬袋を全開にはらませて、目を爛々とギラつかせ、黒い翼を気流に乗せて勢いよくフワフワと飛んでいく白い風船を追いかけていた。
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