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ガチャッ
「ただいま~」
僕がそう言うと直ぐに妹から反応があった
「秋姉ちゃん、おかえり!」
「おかしいよね!?いつから僕は稔(みのり)の姉になったの!?」
こいつは稔、僕の妹だ
頭は悪いが、顔は結構可愛い
何故かよく告白されたことを僕に報告してくる
人付き合いも良く、僕とは違って多くの友人が居る
そんな稔にはある大きな欠点がある
それは…
「えー?じゃあ、秋姉さま?秋姉たま?秋…」
「兄という選択肢はないのか!?」
「え?何で?」
「はぁ、もういい…」
「お姉ちゃんの諦めた顔も可愛いよ!」
親指を突き出して、はっきりそう言ってきた
「嬉しくない!」
稔の欠点…
それはかなりのブラコンという事だ
本人はシスコンと言い張るんだけどね
「ねぇねぇ、お姉ちゃん!今日の夜ご飯……お姉ちゃんの愛情たっぷり手作りご飯何?」
「言い直さなくていいから!うーん、稔がお姉ちゃんって言わないようにしてくれたら教えても良いけど?」
「今日は唐揚げなんだ!」
「何故分かった!?」
稔は僕が買った鶏のモモ肉を見てそう判断したようだ
迂闊だった…
唐揚げは鶏のモモ肉がイイよね!
「はぁ、今から夜ご飯作るから部屋に行ってて」
「嫌!お姉ちゃんの調理風景を脳に焼き付けるんだから!」
「焼き付けんでよろしい!」
はぁ、あれを言うしかないか…
出来れば言いたく無かったんだけど…
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