1人が本棚に入れています
本棚に追加
10時になろうとしていたため、俺は昨日の場所に向かおうとしていた。
時間には間に合わないかも知れないが…、まあのんびり歩くことにした。いつだってマイペースなのが俺のいいところだ。
まあマイペース過ぎて仕事も満足にできないから、ニートみたいなことになっているのだが…。
昨日のホールの様なところに着くと、昨日の半分ぐらいしか集まっていなかった。
(なぜこんなにも人が少ないんだ…?)
その疑問はすぐに晴れた。
昨日とは違う、スタッフの様な人が出てきた。
「えっと…じゃあ今からルール説明でもしようかな…」
見るからにやる気の無さそうな風貌と口調で、淡々とルール説明をし始めた。
「まあ…大体は昨日の説明で分かってるよね…じゃあ別にいいか…」
いや…やる気が無いにも程があるだろ!?
「ああ…ここにいる人数が少ないと思った人もいるだろうし…その説明はしようかな…」
「えっと…適当に人数を半分にして…そのあとでブロック分けをしたわけさ…僕たちはBブロックだよ…」
「ブロックで生き残った人同士で決勝戦をしてもらうからね…まあ…悔いの残らないように頑張ってね…」
「じゃあ今から抽選しようか…最初の対戦相手が誰になるか…楽しみだねぇ…」
楽しみなのはお前らだけだっつの…。こっちからしたら嫌なだけだよ…。
そんなこんなで自分の順番がきた。
カードを引く。32番。さあ…相手は誰だ?
「はい…じゃあみんな引き終わったかな…今から結果をモニターに表示するから…目ぇかっぽじって見ておいてね…」
「いい忘れてたけど…一緒に相手の名前とレベルも表示されるから…参考にしてね…」
モニターに表示された。相手の名前はrin。レベルは43。油断しなければ速攻で勝てるレベルだ。
(そういえば…カナデはこっちのブロックじゃないのか…)
どうせならカナデに生き残ってほしい、そんな気持ちがわき出てきた。
それよりも、自分がこのブロックで生き残れるかどうかが問題だった。
モニターの最後にはソラの名前があった。きっと最後まで勝ち上がってくる。順当にいけば俺とソラが決勝で当たるような配置だった。
(途中で当たることにならなくて良かった…いきなり死ぬのだけは遠慮したかったからな)
しばらくするとスタッフが喋りだした。
「はい…一日目はこんな風になりました…じゃあ早速第一試合いってみようか…」
始まった…
恐れていたデスゲームが。
最初のコメントを投稿しよう!