-death game-

3/21
前へ
/21ページ
次へ
「じゃあ一試合目の人たち…準備を始めてください…それと…関係ない人たちは外で待っておいて…」 俺はこう言った。 「なんで…なんで外に出ないといけないんだよ!」 「君たちに勝敗を教える義理はないし…そっちの方があとになるにつれて…ドキドキするだろう?」 「くっ…!」 こいつら…人の命をもてあそびやがって…! 「いいから早く出て…そうしないと…みんな死ぬハメになるよ…?」 ここまで言われたら従うしかない。仕方なく俺は外に出ることにした。 「ああ…自分の部屋には戻っちゃダメだよ…」 「…!わかってるよそんなこと!」 苛立ち混じりに部屋を出て、控え室の様な場所のイスに座った。 すると俺に話しかけるやつがいた。紛れもなくその人物はソラだった。 「キミも同じブロックだったのか」 「ああ…できればお前とは戦いたくなかったよ」 「まあそんなこと言わないでくれよ…僕だってキミと戦いたくなかったさ」 「よく言うよ…日本で最強のプレイヤーのくせに。」 「だから嫌なんだよ…僕がここにいる人達全員を、殺してしまうってことだろう?そんな重圧、耐えきれる訳がない」 「…以外と肝は小さいんだな」 「うん…だからもしキミとバトルすることになったら、僕はキミに勝ちを譲るよ」 「…なんだと?」 「そのままの意味だよ。まあキミが決勝までこれれば、だけど」 半ば挑発気味のソラの態度にイライラした。 「…やってやるよ。そしてあくまで全力でお前を叩きのめしてやる!」 「へぇ…それは楽しみだ」 「せいぜい首を洗って待っておけ」 「ふーん…まあお互いに頑張ろうよ。勝負はそれからだ」 手を差し出してくるソラ。しかし俺はその手を払い除け、大きな声でこう言ってやった。 「見ておけ…最後まで勝ち残って、絶対にお前をブッ倒して俺が生き残ってやる!」 言ってからしまったと思った。この場でこんなこと言ったら、自分に味方はいなくなってしまう。まんまとソラに乗せられてしまった訳だ。 「いい度胸だなゴラァ!」 「やれるもんならやってみろよ!」 などと俺に向けて罵声が浴びせられる。否定しようにも、誰も耳を傾けてくれないだろう。 「あーあ…これでキミは一人になってしまったね。さて…キミは生き残れるかな?」 ソラの中にあるどす黒い面を垣間見た気がしたが、それも一瞬だった。すぐにいつものソラに戻ったのだ
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加