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「うわっ…あいつ風紀委員じゃん」
「あのネクタイの模様…風紀委員?」
「近寄らないでおこーっと」
…そんな声が周りであがる。
小さい声でしゃべっているつもりなのだろうか…丸聞こえだ。
僕は普通に登校して来て、教室に入るつもりだったのに…。
ここは『国立魔法学園L学園』と呼ばれる、強い力や魔力の在る者か…、文学に長けている者か…、貴族や王族の金が在る者しか入れない学園である。
L、というのは、四大天使からとったものらしいのだが、Lと聞いただけで常人なら、この学園を思い浮かべるだろう。
まぁ…そんな有名な学園に入ったぼくは、『忌み嫌われている委員会』の委員長だ。そう…その忌み嫌われている委員会というのは風紀委員だ。何故忌み嫌われているのか…、それは活動内容だ。
普通なら生徒会がやる仕事なのに、酷いものは風紀委員が担当しているのだ。
例えば…、力を一時的に上がらせるが副作用の多い薬『rct』、を使う生徒が増えて来ている。副作用は最悪の場合死ぬ。今はその薬は販売禁止になっているが、闇市場では普通に出回っている。
なぜそんな危険な薬を使うのだろう。…そんなの決まっている。
力が必要だからだ。このL学園に力の無いものは要らない。トーナメントやテストで上位に入らなければ、…過酷な試練が待っている。
話がそれてしまったのかな。
まぁ、そんな生徒会がやるはずの裏の仕事を風紀委員がやっているからか、生徒会と風紀委員は仲が悪い。僕もあの偉そうな生徒会は大嫌いだ。裏の仕事をやってやってんのに、僕達だけが校内の皆から攻められ蔑まれる。
校内の皆は、僕達がどんな仕事をどんな思いでやってるか知らない。生徒会も高校も皆嫌いだ。
信用できるのは、否、信頼できるのは、風紀委員の皆しか居ない。
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