L学園

6/11
前へ
/13ページ
次へ
体育館に着くと、風紀委員の皆はもう集まっていた。 「部長!やっと来ましたね。」 と僕を呼ぶのは、ユフィー ・シャノン。栗色の髪はストレートで背中まである。いつも敬語を使っている。風紀委員1年である。 「遅かったなー!部長ー。」 明るく大きい声で僕を呼ぶのはノーラ・リリス。茶髪のショートカットで元気すぎる奴だ。こいつも風紀委員1 年。 「クリスー!遅いぞー。お前らしく無いなー。」 唯一僕を呼び捨てで呼ぶ奴…まぁ、同級生だが。同じ2年にして副委員長、ウィリアム ・アーサー。 黒髪であり僕と同じくらいの身長だ。僕はウィルと呼んでいる。本人はウィルと呼ぶのを気に入ってるらしく、呼ぶと少し喜んだ顔をする。 風紀委員は男子2人、女子2人の小さい委員会だ。否、小さい委員会と言っても、力は十分過ぎるほどにある。こいつらは強い。僕も自分で言うのはなんだが、強い。 あの生徒会といい勝負だろう。 こいつらと僕が何故〝忌み嫌われている風紀委員〟に入ったのか______ それは、〝運〟だ。 委員会は、自分から立候補して入るという甘いものじゃない。 高校側から強制的に選ばれるのだ。 そして必ず、生徒会と風紀委員は、入校テスト上位の奴らしか選ばれない。 僕達は〝運が悪かった〟のだ。 いや、僕の場合、〝仕組まれていた〟のだが________。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加