L学園

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入学したての頃は酷かった。 『あいつ、〝薬〟を使って入学したらしいぜー。』 『うわ!良く落ちなかったなー』 『金とか使ったんじゃねぇか?』 正直、僕だって傷つく。同じ人間だ。なのにどうしてこんなに酷いことを言われなければならない?何もしていないのに…。 一度は退学を決めかけたが、母と父は貧乏なのに国立魔法学園に入学させてくれたし、寮にも入れてくれた。 そんな両親の期待を裏切るわけにはいかない。 それに…、いつもウィルがいてくれた。 『あいつらの言うことなんか気にすんな』 この言葉で僕は救われた。 僕が退学したら風紀委員はウィル一人になる。それに、せめてウィルに恩返しがしたいと思い僕は退学しなかった。
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