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シャワーを 浴びる 君 待ち侘び 目を閉じれば ぼやけて浮かぶ 零時の雨 僕がもたれた 眠りの淵で 遠くに聞こえる 雨音のようです 君のカラダを くまなく伝う 雫の一粒一粒が 僕から 君への 想いであればよかった 歌であればよかった 救いであればよかった せめてもの 恵みであればよかった のに 今夜も外は雨 シャワーにうたれて 今日の 君は どこで 何を思う 君を綺麗にして 下水溝に落ちただけの 僕の涙雨は 流れ流れて 零時の雨となるのです 雨上がりのあとの アスファルトの匂いが 大嫌いだった君に 一縷の陽射しも 許さずに 僕は 降らせ続けて いつか 溺れてしまったら その時は また この手を 掴んでみてください 流れて落ちるのは 怖いだろうから
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