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ふいに
トンネルに入った
真っ黒いスクリーンの
車窓
そこに
映りこんだのは
その他大勢に
囲まれながらも
吊り革に
つかまって並ぶ
君と僕
同じ方に揺れては
よれるから
くっつきそうで
くっつかない
ふたり
息は
合っているのだけれど
合いすぎて
触れ合わずにいる
もう少しだけ
この暗闇の中で
踊っていたいのに
トンネル抜けて
光の中に霞んでしまった
お似合いの二人だ
なんて
思っていたのが
僕だけじゃないと
いいのだけれど
そろそろ
君の降りる
駅が近づく
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