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長雨の降る梅雨ならば 僕が傘をさせばいい 荷物が重くて仕方ない日は 僕に預けてみればいい 突風でふらつく春ならば 僕が風上に立てばいい 炎天下にうちひしがれる夏ならば 僕の影で休めばいい 雪道で足をとられる冬ならば 僕を踏みつけて行けばいい 落ちたくなる夜ならば 切り立つ崖だろうが 深い 深い谷だろうが それら一切を 僕で 埋め合わせればいい ありとあらゆる 危険に 君の命が 晒されてしまう前に 僕の命を捧げよう 神様よりも役に立つこと 請け合いです
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