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「いやいや。長男はこのとおりなんとも面白くない男だし、長女は女のわりに気が強すぎる。次男はご覧の通りの愛想なしで、三男は――」 親父は一通り俺たちをこき下ろした後、眉をしかめると――。 「男かどうかすら分からん!」 いつにもまして冷ややかに 不貞の子である三男を笑い飛ばした。 「いいや、可愛らしいお子さんだ――」 少し間があって。 客人の紳士は不自然に赤い顔をしたまま俯いた。 しばらくするとその視線は おのずと和樹に釘づけになる。
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