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「また会えましたね。」
日本刀の男は優しそうな笑みを浮かべながら言った。
優しそうな笑み、丁寧な言葉使いと立ち居振舞い、そして邪悪なオーラ…なんて不釣り合いなんだろう。
しかし、その不釣り合いが不気味さと恐怖を増していた。
「俺たちは無視かい?」
その言葉で3人の男たちの方を振り返った瞬間、真ん中の男の拳が俺の左頬にめり込んだ。
「ぐわっ!」
俺は膝まづいた。
「いってぇ~!口の中が切れちまった!」
ペッ!と血を吐き出すと、その血は鮮やかな赤だった。
「今回はセピア色じゃないんだな…。」
今回はセピア色じゃない…それは、このことが現実に起こっていることだと…殺られれば本当に死ぬ…ということを意味していた。
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