第4章【稲妻の光と老婆】

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しかし、俺の中では逆に希望のある可能性が見えていた。 相手がこちらに物理的なダメージを与えてきたということは、こちらもまた相手に物理的なダメージを与えることができるんじゃないか? そう考えた時、ふと目に入った老婆の顔が逆さのまま微笑んだように見えた。 そうか!老婆の叫び声が稲妻を起こし、その稲妻の光が霊を物質化させたんだ! 老婆は2度も俺を助けてくれた! でも俺は、2度も老婆を犠牲にしてしまった! 俺の心は悔しさと怒りでいっぱいになった。
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