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「あと一人だな(笑)」
俺は、残る一人に向かい、歩きながらそう言った。
最後の男は、逃げ出したい気持ちを押し殺すかのように「うわ~!」と叫びながら、右拳で殴りかかってきた。
俺は左手で、その拳を軽く引き付けると同時に右肘を相手の拳にぶつけた。
グシャッ!
「ぐおぉ~!」
相手の拳は砕け、相手は一瞬目を閉じた。
俺はその瞬間を見逃さず、相手の右側から背面に回り込み、ヘッドロックの要領で、相手のアゴに自分の左腕を、相手の後頭部に右腕をかけると同時に思いっきりしゃがんだ。
この瞬間、相手の首の骨は必要以上に伸び、背骨は不自然なS字を描いた。
「三人目終了!」
俺は、そう言うと年雄の方に目線を向けた。
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