第1章【桜の季節】

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もう一人は【沢井年雄(さわいとしお)】だ 彼は大工をしている。 元々の性格が職人気質だから、とてもいい仕事をする。 俺が建築士として図面を作成し、年雄がそれを形にしてくれる。 学生時代からとにかく頼りになるやつだ。 彼は小柄で細身。 話も上手いしスキンシップも上手いから、女に苦労したことがない。 いや、逆の意味で女に苦労しているかもしれない(苦笑) あっ!そうそう! 俺の名は【湖泉渓(こいずみけい)】だ。 建築士を生業とし、長年勤めた建築士事務所から先日独立して自分の事務所を持ったばかり。 長いこと空手をやってきたが、仕事が忙しくて引退し、見事30キロもの増量に成功した(笑) 今は、その体重を元に戻すのに悪戦苦闘している(汗) ちなみに高校時代は年雄も同じ空手道場に通っていた。 そんな俺たち三人は、お互いの休日が合えばよく一緒に釣りを楽しんでいた。
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