30人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
◆
20分程で飯沼は店に戻ってきた。
その間に香澄は家に帰ってしまい、翔太は二つ折りにした座布団を枕にしてグースカ鼾を掻いている。
「悪い。遅くなった!」
飯沼はカウンターでウィスキーのボトルとグラスを受け取った後、再び俺たちのいる小上がりへとやってきた。
「何だよ、お前。
ここの常連だったのか?」
ネームタグの付いたボトルには、ポスターカラーで描かれた可愛らしい動物のイラストが落書きされている。
そのイラストの事を尋ねると、飯沼は「咲良にやられた」と苦笑した。
最初のコメントを投稿しよう!