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20分程で飯沼は店に戻ってきた。 その間に香澄は家に帰ってしまい、翔太は二つ折りにした座布団を枕にしてグースカ鼾を掻いている。 「悪い。遅くなった!」 飯沼はカウンターでウィスキーのボトルとグラスを受け取った後、再び俺たちのいる小上がりへとやってきた。 「何だよ、お前。 ここの常連だったのか?」 ネームタグの付いたボトルには、ポスターカラーで描かれた可愛らしい動物のイラストが落書きされている。 そのイラストの事を尋ねると、飯沼は「咲良にやられた」と苦笑した。
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