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返事の代わりに返ってきた視線は、どことなく恨みがましかった。
「だから、オレ一人でやるって言ったのに。
カメラさえ貸してくれれば」
「誰が商売道具を貸すかッ」
商売道具?
カメラマンでもあるまいし。
「いーんだよ、
どーせボクは暇人だし。
誰かさんと違って」
ふてくされて鼻水をすする男は、名前を高木直史という。
高木は、同じ定時制高校に通った同級生だ。
当時は、教室の片隅でゴソゴソ機械いじりをしているようなヤツだった。
根暗に見えたその頃の面影は、今はない。
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