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「…面白いか?
今時、珍しくもなんともないだろ」
「面白いに決まってんだろ!
一つ、依頼主は吉城暁。
二つ、ターゲットの相手はN社の常務。
さて、女はどっちを選ぶ!?
だろ?」
言いながら、高木は奇妙な引き笑いをする。
この笑い方は定時制の頃から変わらない。
だからなおさら、根暗に見えていたのかもしれない。
オレは、高木の質問には答えなかった。
代わりに一瞥をくれると、高木はおどけて体を弾ませる。
「怖い、怖い」
心にもないことを言いやがって。
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