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「ねえ、春人くん――僕はとんでもない毒の花に恋してしまったのかもしれない」 溜め息交じりのどうしようもない告白に 「分かりますよ。僕にも――」 春人は遠い目をしたまま、祈るように両手を組み合わせ言った。 「気を付けてください。毒のある花は美しく魅惑的です。だけど――いやだから、それなしじゃいられなくなる」 「他のどんなものでも満足できなくなる?」 「ええ。時間がたつほどに身体に毒が回るでしょう――」 「おそろしいものだね」 それならもう僕は手遅れだ。 彼を思い出すだけで 身体中が痺れるほど重症だもの――。
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