第1章

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『私が捕えられている場合は、ここに新しいゲームが追加されからです。<大死神>たちの作戦目標は私を救出するという作戦が実行される事となっております。皆様は<大死神>と対決する運命にあること御覚悟下さい。ただしそれではワンサイドゲーム……皆様にも対抗する手段を授けましょう』 「対抗する……手段だって?」と三浦。 『【極星下りて北斗に従えば、やがて闇の奥に皆様の力となる8つの光芒】これがヒントでございます。この謎が解ければ皆様にとって力となるでしょう』 「それって」と河野。 「武器って事……ですかねぇ」と、岩崎。 「武器?」  ハッと涼は顔を上げた。 『次はフィフス・ルール……ファイナル・ゲームの説明でございます。是非一人でもファイナル・ゲームに進めるよう、皆さんの頑張りと無事を心よりお祈りしております。最後に念を押しておきますが私が死んでもフォース・ルール、ファイナル・ゲームが中断されることはありません。後一日と少し……文字通り命をかけた生き残りゲームを持てる力と知恵の全てを使って潜り抜け賞金を手に入れ下さい。次の放送はファイナル・ゲームのルール説明の時で御座います。では、御機嫌よう……』  モニターは消え、困惑と不安があたりを支配する。ただ二人を除いて…… 「用意周到やなぁ~ まさかとっ捕まった用にこんな映像用意しとくなんて」  やれやれ……と暢気なため息をついたのは飛鳥だった。そして同じく暢気そうにお菓子を食べながら銃の手入れをしているサクラがいる。 「リアルタイムなサタンっていつもこうだったのスズっち?」 「あ……ええっと…… うん。毎回こんなカンジでこんな口調だけど……」  あくまでマイペースなサクラと飛鳥の二人に呆気に取られる一同。  戦闘後、まず涼と片山が速見を連れて戻り、拓が眠らされた樺山と三上を担いで戻りこのサタンの放送直前にAS探偵団の二人がようやく揃って全員の前に姿を現し合流した。よく考えればAS探偵団の二人がちゃんと合流し団体行動に参加するのはゲームが始まって以来の事だ。  今、拓はこの場にいない。  サクラはお菓子とジュースを食べながら銃の手入れ、飛鳥はビデオカメラで今のサタンの演説を確認していた。どこまでもマイペースな二人だ。  サクラは目の前に並んでいるリボルバーに弾を詰め終えテーブルに並べる。
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