第1章

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 S&W M13FBIスペシャル、S&WM66 S&W M15、コルト・ポジティブ。357マグナムの弾が21発、38口径の弾が57発だ。ここに戻った時、サクラは宮村が持っていた銃も回収して手入れをした。  サクラは357マグナムの二丁をズボンに押し込むと残ったリボルバーを皆の方に押す。 「あのサタンが言っていた謎解きは必要ないわ。昨夜あたしが持ってた銃は今サタンが言ってた場所から取ってきたものだから。  そういうと飛鳥のバッグからM459を取り出す。 「後は32口径オートマチックが二丁、イングラムM10が二丁、M16A1……後は拓が持ってるガバとグロック19、このS&WM459。ショットガンが2丁、HK G36C……後ライフルが一丁。これが、あたしたちの武器全部。さて、これからだけど……」  そういうとサクラは銃を全部バッグに入れ立ち上がった。 「50人の<死神>を相手にするのにはちょっと心細いけど、なんとか自分たちの命を守るくらいは戦えると思う。さて、ここで皆に提案なんだけど…… これまでのことは全て忘れてあたしもゲームに参加するわ。あたしのチームはあたしと拓、飛鳥、スズっち。あたしたちのチームに入るなら武器も渡すしあたしたちもチームを守る。だけど今の状況じゃ心が許せる相手以外守る気はないわ。もう皆、分かってると思うけど、あたしは拓や飛鳥と違ってお人好しじゃないからね」 「相変わらず心の狭いヤツやなぁ~」 飛鳥は茶々を入れるが、サクラは気にもしない。 「それは……どういう意味かね? サクラ君」と岩崎。 だがサクラはニヤリと一笑を返すだけで答えない。  一体サクラが何を言いたいのか分からないほどここにいる連中は無能ではない。  サクラはここではっきりとさせたいのだ。誰がリーダーであるかということを。宣言するのではなく、自分たちの意志で認めさせる。  まず片山と宮村が手を上げサクラたちに従う事を宣言した。二人と涼の三人がサクラ側に歩いていく。残されたメンバーたちは顔を見合った。 「私もサクラちゃんに従うわ」 と田村が手を上げ、続いて「お、俺も俺も!」と三浦も手を上げた。それが呼び水となって篠原も「従います」と手を上げた。  結局残った岩崎、河野もサクラに従うと宣言した。  サクラは特に勝ち誇るでもなく、当然だとばかりに「うん」と頷く。
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