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そんな事を考えながら歩くバイトの帰り道はもうすっかり暗く、夜風も涼しくなってきた。
妄想の世界に耽りながら歩いていたその足が止まったのは、家の近くに差し掛かった時だった。
「……」
妄想の世界から現実へと引き戻したのは、そこに立っていた一人の人物のせい。
「あんた……また……」
「本当はもうあなたに会わない事を祈っていたのですが……どうやらそういう訳にもいかないようです」
そこに立っていたのはあの自称占い師のイツキ。
私はすぐにポケットから携帯を取り出した。
「あんたやっぱりストーカーね!警察に通報するから!」
「それはちょっと困っちゃうかもしれませんね。まぁこんな僕を信用しろと言う方が無理な話かもしれませんが……」
「当たり前じゃん!」
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