第9話 閉塞的なミライ

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そんな事を考えながら歩くバイトの帰り道はもうすっかり暗く、夜風も涼しくなってきた。 妄想の世界に耽りながら歩いていたその足が止まったのは、家の近くに差し掛かった時だった。 「……」 妄想の世界から現実へと引き戻したのは、そこに立っていた一人の人物のせい。 「あんた……また……」 「本当はもうあなたに会わない事を祈っていたのですが……どうやらそういう訳にもいかないようです」 そこに立っていたのはあの自称占い師のイツキ。 私はすぐにポケットから携帯を取り出した。 「あんたやっぱりストーカーね!警察に通報するから!」 「それはちょっと困っちゃうかもしれませんね。まぁこんな僕を信用しろと言う方が無理な話かもしれませんが……」 「当たり前じゃん!」
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