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彼はそのメガネをかけ直し、さっきまで浮かべていた微笑を消す。
「本当の事をお話致します」
「本当の事……?」
「これは最終手段でした。ですがもうやむを得ません。あなたにすべてをお話致しましょう。あなたにとっては辛いお話になるかもしれませんが……」
初めて会った時から不思議な男だと思っていた。
他の人と何か違う。
年上だからとか、そういう事ではなく、纏っている空気が明らかに違ったんだ。
「僕は占い師ではありません。信じられないかもしれませんが僕は……」
そしてやっぱり私のこの勘は現実のものとなる。
「未来から来た、未来人です」
「は?」
間違いない、この男は変人だ。
頭のネジが一本どころか三本くらい飛んでる。
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