第9話 閉塞的なミライ

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「正確に言うと、2075年、4月12日から来ました。この時代である目的を果たす為に」 「はぁ~?」 あまりに突拍子もない発言に、さすがの私も呆れてしまった。 多分こういう人間が犯罪予備軍なんだろうなと、心の中で納得してる私。 「じゃあさ未来人、あんたが未来から来たっていう証拠を見せてみなさいよ。どうせ何もないんでしょ?」 「わかりました」 「へ?」 「私が今から未来をお教えします」 またそれか。 「今からきっかり13秒後に、あなたから見て左側の塀の上に猫が飛び乗ります。色は黒、足の先と鼻だけ白い猫です」 だけど今回の予言は随分と具体的なものだった。
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