第9話 閉塞的なミライ

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多分この男が言おうとしてるのはその事なんだと思う。 「あなたがこれからどんな未来を歩むのか、どんな結末を迎えるのか、そしてそれが引き金となる未曾有の大事件。それをすべてあなたに見せましょう」 彼の後へ続いて向かった先は、何故か私のアパート。 「え?屋上?」 二階建てのアパート、屋上へ登る階段は安全の為いつもは封鎖されているけど、何故か今は開いていた。 これも彼が開けたのかな……。 本当に未来人なら、鍵を開けるくらい容易いって事? そんなどうでもいい事を考えながらたどり着いた屋上、でもそこには貯水タンクがあるくらいで他には何もない。 「え……何もないじゃん」 「ありますよ、目の前に」 彼が腕時計のようなモノを操作すると、貯水タンクのすぐ隣に目映い閃光が走った。
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