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「何って…………、ま、いいか」
少し顔を赤らめた和真さん。
うん、使い道は一つだよな。
じゃ、なくって。
つまり、使うって、え、そういうこと?
「和真さん、俺!」
もちろん使います!
ドリンクは飲んじゃったけど、なくてもいけそうっつうか。
いける。
「いや、冗談。……でもないといえばないような……。その前に、確認なんだけど」
もごもごと呟いていた和真さんが、手の中の物を箱に戻す。
そして体勢を変えて俺を正面から見つめてくるから、正座の背がぴんと伸びた。
「なんで正座?ま、いいか。……千里、今つきあっている人は?」
真剣な目で問われたから。
和真さんの千里呼び、いいなぁと思ってほころんだ顔を引き締めなおす。
つきあっている人?
「もちろん、いません」
「俺のこと好きって言ってたのは?」
「継続中です」
「…………こういう意味で?」
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