My beloved iris

16/32
前へ
/39ページ
次へ
この選択が過ちだと気付きながらも、俺はずっと我慢してきた。 だから1年も経たずに爆発し、自分のエゴで夢を追い掛けてしまう結果となったのだろう。 2011年11月。 あと数日で25歳の誕生日を迎える頃だった。 羽田へと向かう飛行機が新千歳空港を飛び立った頃、札幌の市街地では結婚式が行われていたはず。 幸せな笑顔を浮かべる綾女の花嫁姿を見たくなかった俺は、彼女が結婚式を挙げたこの日を自分の門出にすると決めた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加