My beloved iris

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三楽通りのメインストリートから1本西に向かった細い通り。 そこには、レンガ色をした古い3階建てのビルがあった。 “Pub Bullet”。 3階の奥にテナントとして入っていたこの店は、週末に帰省する綾女の駆け込み寺的場所。 綾女の幼馴染が経営するこのパブに限り、彼女は“シンデレラ”ではなく普通の女でいられた。 その理由はわからないけれど、24時を回っても尚、綾女は“スタッフ”としてこの店に滞在していたようだ。
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