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掻き混ぜた液体は、程よい青紫色に変化している。
改めてグラスに口を付けた。
その味は正に、俺の好きなコーラの味そのもの。
「すごいな……。
こんなにそっくりなものができるなんて……。」
このカクテルのレシピが想像つかない。
グラスを手にしながら感心していると、すぐ傍で電話の着信音が鳴り響いた。
「はい、どうしたの?」
咲良はスマートフォンを手にし、ストンとバースツールから下りた。
そしてカウンターから距離を取るかのようにして、誰かと電話で話しながら店の奥の方へ移動していく。
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