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「ちょっとトイレ行ってくる。」
電話で話す咲良の様子をちらりと視界に入れながら、飯沼は俺に断りトイレへと向かった。
1人取り残されたカウンター。
ようやく俺は、ここに来て初めて彼女の名前を口にした。
「綾女、和也さんの店に戻ったんですか?」
昔と同じように。
もしかしたら、またあの部屋に明かりの点る日が来たのではないか。
そう期待する反面、どうしてそうなったのかという事が不可解でたまらない。
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