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青年は今夜も少女の部屋を訪れる。 青年ははっと息を飲んだ。 窓辺に華奢に腰掛ける少女の姿を見たのである。青年から思わず言葉が零れおちる。 「君はーー」 「いいの」 少女は掠れる声で言った。 「いいのよ」 白いカーテンがふわりと揺れる。 月が雲の間から、ゆっくりと少女に寄り添うように窓辺に訪れた。
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