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青年の瞳に月が映る。 青年は取り憑かれたように絵筆や絵の具を撒き散らし、キャンバスを抱えこんだ。荒々しくガリガリと木炭を走らせる。 冷たい瞳の中には青い燐光が宿り、少女の体を刺す。少女の体に甘い痺れが走った。 青年は絵の具を半ば叩きつけるようにキャンバスに塗り、点々と服や皮膚に顔料がついた。 激しく色彩を打ちつける中、青年はどこか恍惚としており、少女の魂は一層熱を帯びていく。
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