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少女の部屋は退屈だった。 屋根裏部屋はいつも薄暗い。 木枠の窓ガラスに古ぼけたカーテン、無駄に大きく重たいクローゼット、フローリングの床に色褪せた幾何学模様の絨毯が怠惰に寝そべっている。 少女は鉄パイプのベッドのスプリングをぎしりと鳴らし、夜を待っていた。
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