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青年の視線は少女の冷えた陶磁器のような皮膚の奥に熱を孕ませる。 窓硝子が少女の体温で白く曇っていた。 少女は吐息をふわりと吐き、もどかしそうに内腿を擦り合わせながら足を組みかえた。 青年は目の温度を変えることなく、絵筆でキャンバスを撫で回す。 ーーーーああ、 少女は潤んだ瞳を揺らし唇を震わせる。 ーーーー私を見て
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