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風が去り暫くすれば嵐も泣き止み…
「聖…ごめんね…?」
『大丈夫?…こっちこそ…何だかごめん……お兄さんは…?』
ソッと顔を上げウルウルと申し訳無さそうに自分より背の高い聖を見詰めれば、聖も申し訳無さそうに眉を下げ見詰め返した。
「ん…ありがと…大丈夫だょ…?兄様は…多分木の上で寝てるんじゃ無いかなぁ?だから…気にしないで…?」
『えぇっ?!それは…大丈夫なのかい?外もう暗いよ?探しに行かなきゃ駄目なんじゃないかな…?』
「大丈夫だょ…?兄様は…良く1人になりたい時は木の上で寝てるんだ…」
風の安否を気にする聖に苦笑気味で答える嵐…
そんな嵐を見た聖も又苦笑で見詰め
『そっか…お兄さんは大丈夫なんだね?……嵐は寂しいのかい?』
と、聖が言えば嵐は少し驚いた様子で目を見開き見詰め
「…………ん…俺には…兄様しか居ないから…兄様としか会った事も喋った事も無いんだぁ…」
困った様に笑みソッと見詰め
『……そっか…なら…俺が…その寂しさを埋めてあげようか?』
聖はふわりと優しく笑みソッと頬を撫で嵐を見詰める。
「………え?…どう言う……ン…」
吃驚し見詰め返せば聖の顔が嵐の顔に近付き触れるだけの優しい接吻が落とされ…
『…嫌だった?』
「………ううん……何だか…はっ…恥ずかしいよぅ…」
伺う様に見詰め訊く聖を嵐は顔を赤らめ恥ずかしさからウルウルと見詰めモジモジし…
『クスッ…嵐は可愛いね?出会って直ぐで信じて貰えないかも知れないけど…一目惚れ…なんだ…』
聖の言葉にキョトンとする嵐をギュウと抱き締め嵐の耳元に口を寄せ
『……嵐…好きだ……愛してる…寂しい思いさせないから…付き合って欲しい……』
一層腕に力が入り嵐を抱き締めれば
「……えと…村まではちゃんと付き合うよ…?」
(そうじゃない!←)
ソッと抱き返し首を傾げる嵐…
『くっ…ククッ…あははっ………はぁ…そうじゃ無いよ?嵐と恋人になりたいんだ。』
ギュウと抱き締めたまま爆笑しだした聖に吃驚キョトンと首を傾げる嵐
「…?恋人…?」
嵐は“恋人”を知らなかった…
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