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かおりは待つ間 勝手にエミイのギターを弾き 軽く歌う。
2人とも歌は好きだ。
エミイは楽譜を見て 練習して上手くなり 正確に歌えるようになった。
かおりは1度聞いたら覚えて そのまま歌う。2度目はもう感情を込める。
エミイにはそんなことはできない。あまり遊びで歌ったりしない。歌の練習の後は お料理も息抜きになる。
「できたわよ」
エミイが小さなテーブルにお料理を運ぶと かおりもギターを置き 机の前に座る。
「うまそー。いただき まーす」
かおりは食べながらも エミイをほめる。
「うん、おいしい」
「そう?」
エミイは うれしそうにほほ笑む。
取り皿もお箸もちゃんと2組そろっている。それを見てかおりは聞く。
「あんた彼氏いるんじゃない?」
「え、まあね」
赤くなるエミイ。
「そうかあ、やっぱり。こんなおいしいお料理できるんだもん。彼氏も幸せね」
「そうだといいけど」
エミイは照れて口ごもる。
エミイの彼は Eフレンズのメンバーで エミイの方が彼にお熱だ。
でも かおりが男の子に持てた事を思うと エミイは あまり彼のことを話したくなかった。
かおりの方もエミイの彼など興味もなく、自分の元彼たちの話しに熱中していた。元彼への悪口は無いので救われるが、エミイも1度かおりのように 持ててみたいもんだと思う。
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