傷ついても

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グー、お腹のすいた音が静かに響いた。 「・・・水戸、飯作れってか?人の家に勝手に上がっといてそれはずうずうしいだろ。」 「うっ、違うもん。お腹空いたから作ってとかそういうのじゃないよ! それに、家上がるのちゃんと許可とったもん。」 「クク、わかってるよ。」 「笑った。」 「えっ?あ、いやその、」 自分でも驚いた。 笑ったのは、凄く久しぶりな気がする。 「恥ずかしがんないでよー。いいじゃん笑おう?」 「・・・うん、」 「でも、何か買ってこよっか?」 「いや、いい。以外と足痛み引くの早いから、なんか、作るよ。」 「ほんと?よかったー。」 数十分後おいしそうなチャーハンが出てきた。 「すごく、おいしそう!!!」 パク、 「旨いよ、料理上手なんだね!」 「ありがと。」 イズルは、その炒飯をペロリとたいらげた。 「ごちそーさま。」 その顔をじっと見る三神にきずいた。 「俺の顔、何かついてる?」 すると、三神はカチャンとスプーンを置き静かに話始めた。 「確かに、俺は水戸の言う通りあいつらに昔苛められてた。友達だったんだ。」 「友達に、裏切られたんだよ。俺。」 「仲直りできないほど」 三神君は途切れ途切れだけど、少しずつ話した。 俺は、何をされたのか気になった。 「な、何されたの」 彼は、静かに「レイプ」と、答えた。
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