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そして、
ようやく３匹目の狼に“ばったりと”出会いました。
忘れてはいけません。
初めて一人で歩いた道で、
初めて面と向かって狼に出会ったのです。
「こんにちは赤ずきんちゃん、
俺はグリム版の狼だ」
感じのいい狼の挨拶に、
赤ずきんも挨拶を返します。
「こんにちは狼さん」
あくまでも初対面なわけですから、
赤ずきんは笑顔を忘れません。
「こんな朝早くからどこへ行くんだい？」
「病気のお祖母さんのところへ。
ケーキとワインを持って行くの」
「ふーん」
狼は気のない返事をしました。
「お祖母さん家はどこなん？」
「ここから１５分も歩けば着くわ。
三本の大きな樫の木の下で、
ハシバミの茂みがあるからすぐわかるの」
きっと狼はお祖母さんに会いたいのね。
あろうことかそう思った赤ずきんは、
ベラベラとお祖母さんの家のことを喋ってしまいました。
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