やさぐれ赤ずきんのお話

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ある日、 お母さんがパンを焼きながら娘に言いました。 「ねぇ、お祖母さんが病気になっちゃったみたいだから、  お祖母さんのところへお使いに行ってくれないかしら?」 「うん、いいよ。お見舞いに何か持ってくんでしょ?」 女の子は快く承諾し、 お祖母さんのところへ持っていくお見舞いの品を聞きました。 すると、 お母さんは何やら本を取り出してこう言いました。 「それでね赤ずきん、お見舞いの品なんだけど、  ドラリュ版ではパンとミルク  ペロー版ではガレットとバター  グリム版とルドルフ版ではケーキとワインなのよ、  もうどれにしたらいいか迷っちゃ~う」 実際、 どれを持っていくにしても女の子の仕事ですから、 女の子にとってはどれでもいいのです。 それより、 病気のお祖母さんにワインを飲ませていいものなのでしょうか?
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