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女の子は言いました。
「お見舞いの種類なんてどれでもいいから、
ここまでの流れに沿ろうよ」
「それじゃあ…
ペロー版だからガレットとバターね。
だけど、
アンタが狼に食べられるっていうバッドエンドよ?」
お母さんが真顔で言うのを聞いて、
女の子も真面目にルートを考え始めました。
老い先短いお祖母さんはともかく、
さすがにこんな若さで死ぬわけにはいかないのです。
それに、
今から被らされるであろう都市部では流行遅れの赤ずきんを被りながら、
今になってブームになっている田舎者としての勲章を掲げたような状態のまま死ぬのなんて真っ平です。
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