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朝は2時に起きて家を出る
大好きな父さんの後ろを付いていくと、南溟の海に出るための船着き場があって、祖父が遺した船がそこにある
私は父さんに抱きかかえられながら船に乗った
もう一人で乗れるけれど、父さんに抱かれて乗るのが大好きだから言わない
小さくとも立派な舟には毎日手入れをした釣具、網が定位置にしっかり置いてある
あと、父さんと捕った魚をつまみ食いするためのまな板と包丁
「水紋─みなも─、確認は終わったか?」
「終わったよ父さん。出港準備は完璧」
そうか。と言って少しだけ微笑む父さん
あまり燃料は使えないから仄かな灯りしかないけど、その大好きな表情は良く分かる
「それじゃあ、出港しよう」
父さんが舟を漕ぐ為の櫂を持って、静かな海へ音を立てて入れた
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