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「この時代に僕は存在してませんからね。住所も戸籍もないので、アパートを借りたりも出来ません。なのでしばらくはタイムマシンの中で過ごすしかないんですよ」
それを聞いてなんだかかわいそうになってきた。
「タイムマシンがあるなら一回未来へ戻ればいいんじゃないの?」
「残念ながらあのタイムマシンは一度きりしか使えないんです」
「え……?」
「この時代へ来てしまったら、自分の意思で未来へ帰る事は出来ないんです」
「ま、待って!じゃあどうやって未来へ帰るのよ!」
「それは……」
彼は寂しげに苦笑いを浮かべる。
「あなた次第……ですかね」
「え?どういう事?」
「僕が未来へ帰る方法は、僕がここへ来ない未来が出来た場合のみです」
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