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私が未来を変えれば、その未来では孫の奏は生まれない。
生まれなければエルスウイルスなる物も作られないし、イツキがこの時代へ来る理由もなくなる。
そうなればイツキはこの時代には来ない事になり、ここにいるイツキは消滅する訳だ。
そしたら未来で違う人生を歩むイツキが新しく生まれる。
彼が未来へ戻る為には、私がその未来を作らなければならない。
「想いを犠牲にすれば……」
お風呂から出た後、彼の作った夕飯を食べて家を出た私。
七時集合と言われていたけど、私はあえて少し遅れて家を出る。
公園についた時は既に七時半。
それでも彼は私を待っていてくれた。
「……」
「ごめん、ちょっと遅れちゃった」
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