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そんな私を嘲笑うかのように、運命がひっそりと忍び寄る。
お祭りの人混みの中、すれ違う見知った顔。
この場所で私が一番会いたくなかった二人だ。
「やっぱりダメ……なんだね……」
「……なんか言ったか?」
「ううん、なんでもない」
あの二人に見られてしまった。
駿と柚葉ちゃんの二人に。
やっぱり時間を変えてもダメだった。
こんな小細工、神には通用しない。
「来いよ、まだ終わりじゃない」
花火の時間帯を見計らっていた彼に連れられて私たちは再び公園へ。
ジャングルジムに登った彼が私の方へ手を伸ばしてくれる。
その手を躊躇いながらも掴んで、私は彼の横に腰掛けた。
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