第10話 悲しみとケツイ

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まもなく花火が上がり、そして瑞希君から告白される。 わかってる事なのに、こうやって実際に体験すると胸が高鳴ってしまう。 「ちょうどか」 彼の言葉の直後、花火が夜空に高々とうち上がった。 その花火はやけに綺麗で、やけに儚くて、まるでこの先を暗示しているかのように見えた。 「綺麗……」 そして時が来る。 「なぁ」 来てしまった。 ついに待ち焦がれていたその時が来てしまった。 「ん?」 出来れば来てほしくなかったその瞬間が。 今目の前に。
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