プロローグ

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アズマさんと晴れて恋人同士になった、その帰り。 浮かれ気分で帰宅…とはいかなくて。 自分の部屋に入るなり、ベッドにダイブ。 「~~~っもう…!!」 枕に突っ伏して声にならない叫びを発してしまった。 まだ心臓がうるさいくらいに脈打っている。 布団の上に投げ出した指の先まで、熱い血がトクトクと流れるのが分かる。 「どうかしてるよ…」 あんな大胆な行動を、まさか自分がとるなんて。 実際何やったかもう、よく覚えてないし。 けど、ただひとつ、 あのキスの感触だけは鮮明に残ってて… (って何、思い出してるんだ!) そんな調子でその日は一日中、一人で思い出して恥ずかしくて、たぶん不審な行動を取っていたと思う。
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