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しばらく覗き込むように上から私を見つめていた渉さんが、
私の横にドスンと寝転ぶ。
「なあ…明日からお前の実家に行く予定だろ?」
「…はい」
「この前はお袋さんに心配させただけだったな…。ワリイことした」
「…そんなこと…。母には私から言っておきます」
「…なあ、望愛。俺も行っていいか?」
「…え?」
「お袋さんには言っておこう。お前もその方が安心だろ」
渉さんの言葉に目頭と胸の奥が熱くなる。
渉さんは…
私が思ってる以上に、いろんなことを真剣に考えてくれているのかもしれない。
私は言葉にはならずにただ微笑み返した。
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