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「あ、あら…おほほ…まあ、旦那様」
「あ、ああ。そうか。あはは」
佐和子さんと会長も顔を赤くした。
「あ、サワさん、だからコイツのこといろいろ頼む」
「…頼む…と言いますと?」
サワさんが変に早いペースで飲んでいた紅茶の手を止めた。
「あ、コイツ、これからここに住むから」
「…住…む?」
やっぱり私の感覚は間違っていない。
この話の流れ、この展開の速さ、この強引さについていける人はなかなかいないのだ。
長年、渉さんと一緒にいる佐和子さんでさえ、ほとんど言葉を失っている。
私はそんな佐和子さんを見かねて付け足した。
「…いずれ…そうなればいいな…と…すみません、図々しく…」
「はあ?お前、さっきの俺の話を聞いてなかったのかよ?今日から毎日これだって言っただろ」
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