1783人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
話の中心がずっと私で、そして私が攻撃されるばかり。
私は二人にビールを勧めながら、話題を変えた。
「ねえ、夕方社長を送り出した後に…ちょっと変わった人に会ったんだけど…」
「変わった人?」
「変人?」
「そういうわけじゃないんだけど…」
「どこの部署?」
「企画準備室に行くみたいだったから…企画部かな?」
「ふーん」
「へーえ」
そこで私は彼にどんな風に声を掛けられたのか説明した。
「あ、望愛。それって…企画部の阿部尚樹(アベナオキ)だよ」
「アベ…ナオキさん?」
「そ、ほらいつか望愛がボケてた…夜の企画準備室のおばけの正体」
「おばけ…?」
「企画部の阿部。この会社でも有名な遊び人だよ」
最初のコメントを投稿しよう!